妖のおはなし:覚(第二話)

覚(さとり) 生息地:日本全国

覚のお話の多くは山中で山人が焚き火にあたっていると化け物がやって来て「こいつは何だ?と思ったろう?」「食われるんじゃないか?と思ったろう?」などと人の考えを言い当てられ、段々怖くなって手元が狂い若しくは炭や木片が爆ぜてそれが覚の目に当たり「人の知恵、さとり難し。」と逃げ去る。といったお話で、鳥山石燕の「画図続百鬼」に飛騨美濃の深山に玃あり山人呼んで覚と名づくとあり、石燕は覚の姿を「和漢三才図会」にある玃を参考にしている様です。
また石燕は岐阜県での話を挙げておりますが実は同様の覚の話は日本各地に伝わっており、そこに登場する、覚りの術を使う妖怪は山の神や山父、子供、狸や猿などの話が伝わっております。

「妖ばなし」の覚の目を一つ目にしたのも山の神は一つ目一本足の姿が多いのと、何らかの物が目に当たるという演出上の描写があるためです。

獣は山の神の使い、若しくは化身なので山に対する畏怖、又は夜の山で遭遇する未知の獣に対する畏怖心がこの伝説を産んだのではないかと思います。

(妖ばなし文芸部/文責:杉本末男(chara)・イラスト:けんじゅー)

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