妖のおはなし:おくり人(第三話)

おくり人 発祥元:現代怪談

妖怪とは本来、妖しい怪しいモノ全般を指し、現在ではそういった化け物の図説化されたものをキャラクターとして理解されている傾向にあります。そのキャラクターを昔は化け物と呼び、化け物の幼児語がお化けなのだとすると現在お化けとして認知されいるのものが幽霊つまり元、人だったモノとなります。

この幽霊という言葉も現在は単に霊とか心霊という言葉の方が一般的には身近になっておりまして、これはおそらく1970年代に起こったオカルトブームに因るもので、このブームの頃に出版された書籍やTV番組などで現在も続く日本人独特の新しい心霊観が出来上がります。つまり古臭い話をリアルに感じられないので、怖い話を自分が納得できる身近なリアリティーが必要になってきて広まったのですが、この考え方自体は19世紀半ばアメリカで起こった心霊主義(スピリチュアリズム)をベースにしたもので霊に関しての日本人の考え方や表現方法を大きく変えた出来事でしょう。また使用される名称も元々日本で古くからあった屋鳴りや紙舞い、人魂、縊鬼とか云った妖怪名をラップ音やポルターガイスト、オーブ、地縛霊と云う名前に変えていって現在オカルト認識として怖い話を話す時の言葉として一般の人にも使用されたりしております。

よほど現代人は外来語と疑似科学と権威に弱いと見えます。

古来の幽霊伝説を本来の怪談は古典怪談と呼ばれ、現在語られる怪談とは趣きが大分違います。現代怪談は主に実話怪談(誰それが体験したとされる怪談)や都市伝説(真しやかに囁かれる噂話、怖い話が多い)と云った体験談的なものが多くを占め、共通するのは友人の知り合い、といった遠い存在の体験談であるのと、落ちが鮮やかであり、インパクトがあるほど話として広まりやすい傾向にあります。Jホラーというジャンルも出来、映像表現も多様化してきましたが、様々なヒット作が出てきても創作よりも身近な人が体験したとされる怪談が特に人間が一番怖いと思うのだけは今も昔も変わらないのでしょうね。

(妖ばなし文芸部/文責:杉本末男(chara)・イラスト:けんじゅー)

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